24式太極拳は、伝統的な太極拳の動きを24の動作に再編された初心者にも取り組みやすい太極拳です。
この記事では、全4回に分けて24式太極拳の動きをイラストを用いて解説します。
24式太極拳の体の動かし方
24式太極拳の動きは、ゆっくりと流れるように行います。
- 体の軸を意識して、前後左右に体重移動を行う。
- 呼吸に合わせて、ゆっくりと動作を行う。
- 手と足の動きを連動させる。
- 目線は前方を見る。
- 全身を使って、ゆっくりと円を描くように動く。
よく私が先生から言われているのが「頭を上から糸で引っ張られているような感じ」で体の軸がぶれないのが大切です。
24式太極拳の練習方法
24式太極拳は、独学でも練習できますが、最初は教室に通って、正しい動きを学ぶことをお勧めします。忙しいなどの理由で家で練習を行う際の注意点は次の通りです。
- 鏡を見ながら、ゆっくりと動作を行う。
- リラックスして練習する。
- 毎日少しずつ、継続して練習する。
24式太極拳の動作の解説
1.起勢(きせい)・・中国語読み「チーシー」
足をそろえまっすぐ立ち、 左足を横に軽くふみだす。 両足の幅は肩幅と同じ、つま先はまっすぐ。



両腕をそろえて伸ばしたまま前にもちあげ肩の高さでとめる。

両ひざをゆっくりまげ、腰をおとす。 同時に両ひじを少しまげながら、軽く押すようにしながら両腕を下げる

2.左右野馬分鬃(さゆうやぶんばそう)・・中国語読み「ズオヨウイェマーフェンゾン」
体を少し右へ 回転させながら、両腕で大きなボールをかかえるようにする(右手は上、左手は下)(重心を右足)

左手を手のひらを上むきにしたまま左上にのばし、右手は手のひらを下にする。体は左むく。 左足を踏み出す。

重心を左足に移し、左足のひざをくの字にまげ、右足は後にのばす。両手はかき分ける

体をまっすぐにしたまま、重心を右足に同時に左脚足はひざを伸ばし、 つま先を上げる。体を進行方向にむかって45度左へ

体を前に出し、上と下からボールを抱える形にする。重心は左足、 右足を左足の内側にひきよせる。

体を右に回転させながら、右手を手のひらを上したまま右上にのばし、左手は手のひらを下にしたまま左下へ。同時に右ひざをのばして、右足をふみだす。

体を右に回転させながら、重心を右足に移して右足底を地につける。足を右足をくの字にして前に出し左足をひく。両手をかき分ける

4の左右を逆にした動きをする
体をおしだし、上と下からボールをかかえるように。重心は右足へ。

2と同じ動きをくりかえす。

3と同じ動きをくりかえす。

3.白鶴亮翅(はっかくりょうし)・・中国語読み「バイフーリャンチィ」
体を左に回し左手を 上右手を下にしボールを両手にかかえる

右足を半歩だし、 つま先を 立てる。体をうしろにひき重心を右足にうつし、右足底を全て地面につける。体を右に回しながら、両手を右上と左下にひらく

左足を少し前にだして足を「半虚歩」(両方のひざをまげ、 左つま先を軽く地につけ、重心は右足にかける姿勢) にする。体を左にまわし正面をむく。右手は立てたまま頭の右側でとめ、左手は腰の下に。

4.左右摟膝拗歩(さゆうろうしつようほ)・・中国語読み「ズゥオ ヨウ ロウ シ アオ ブ」
(1) 左楼膝拗歩 (左ひざはらい)
体を左にまわしつつ、右手は斜め左下に向けおろす。 左手は上にまわし弧をえがきはじめる。

体を右にまわす。右手は下から右上に耳と同じ高さまであげる。左手は左から右に大きく弧をえがき、 右肩のまえでとめる。左足は、浮かして右足の内側によせる。


体を左にまわす。左足を左前方にふみ出し、かかとを地につける。右ひじをまげる

体を左にまわす。 左足は全部着地し、ひざをまげる。。右手は耳のわきを通って前に押しだす。 左手は左ひざの上をはらうように腰に沿ってまわし、左もものそばで下にとめる。

(2) 右膝拗歩 (右ひざはらい)
重心を右足に移す。左足はつま先を上げる。

体を左にまわす。 左手は耳と同じ高さまであげる。 右手は、左肩の前でとめる。右足はさらに浮かして左足の内側によせる。

体を右にまわす。 右足を右前方にふみ出し、かかとを地につける。左ひじをまげる

体をつづけて右にまわす。 ひざをまげて右弓歩をつくる。 右手は右ひざの上をはらうように腰に沿ってまわし 右もものそばで下に押すようにしてとめる。

(3)左膝拗歩(左ひざはらい)
体をまっすぐにしたまま、重心を左足に移す。右足はひざをのばし、つま先を上げる。

(1)の2と同じ。


(1)の3と同じ。

(1)の4 と同じ。

5.手揮琵琶(しゅきびわ)・・中国語読み「ショウホイピーパ」
右足を前に半歩出し、 つま先を地につける。 同時に左手は、手のひらを立てつつ前にあげる。同時に右手は手のひらを立て、ひじをまげて後にひく。

先につま先を地につけた右足をかかとまで地につける。体をやや右に回し重心を右足へ。左手は鼻と同じまで上げる。

左足は前に出し、 かかとをつける。両腕は体側による。

6.左右倒巻肱(さゆうとうけんこう)・・中国語読み「ズオヨウダオジェンゴン」
(1)左倒巻肱(左ひじ逆まわし)
体を右に回し、右手は、手のひらを上にむけつつ、 右上後方に肩の高さま上げる。左手は、その位置で、手のひらを上にむける。

左足のひざをまげて軽くあげる。右ひじをまげ、 前腕を立てて前にかえし、それ に従って手のひらは前下にかたむけ、 耳のそばを通って前へ。

左足を後にさげ、 爪先を地につけ、体を前に回転させながら、 少しずつ足底を地につける。重心を左足へ。このとき右足は足底の前丘部 を軸にして爪先が前にむくよう方向を補正し、 ひざをややまげて「右虚歩」をつくる。

(2) 右倒巻肱 (右ひじ逆まわし)
体を左に回しながら、左手を肩の高さになるまで上げる。右手は、手のひらをかえして、上むきに。

右足のひざを軽くあげる。 左腕のひじをまげ、 前腕を立てて前にかえし、それ に従って手のひらは前下にかたむけ、 耳のそばを通って前へ。

右足を後にさげ、 体を前に回しながら後にひくのにつれて、足底を全部地 もにつける。 そして重心を右脚にうつす。 「 左虚歩」をつくる。

(3)左倒巻肱 (左ひじ逆まわし)
体を右に回し、右手を肩の高さになるまであげる。左手は、上向きにする。

(1)の2と同じ。

(1)の3 ( 14図)と同じ。

(4) 右倒巻肱 (右ひじ逆まわし)
(2)の1 と同じ。

(2)の2 と同じ。

(2)の3と同じ。
